小豆粥の効能・効果!含む栄養と小正月に食べる意味や由来は?
お粥にも様々な種類がありますが、小豆粥はとくに小正月に食べられることが多いお粥ではないでしょうか。(*^^*)
小豆というと和菓子の中に入れる餡のイメージですが、お粥はもちろんお赤飯の中に入れたりと、ご飯との相性もいい食べ物です。
せっかく小豆粥を作って食べるなら、その利点も知っておきたいものですよね。今回は、小豆粥を食べることで得られる効果・効能と、含まれる栄養についてまとめていきます。
<今回の内容はコチラ>
- 小豆粥の7つの栄養と効能
- 小豆粥の美味しい作り方レシピ
- 小正月に小豆粥を食べる意味・由来
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内容
小豆粥の効能・効果や含まれる栄養
小豆粥にメインとして入る小豆には、主に以下のような栄養が含まれています。
- ビタミンB1
- 葉酸
- カリウム
- マグネシウム
- 鉄
- 不溶性食物繊維
- ポリフェノール
何も入れない白いお粥よりも、はるかに多くの栄養が摂れます。それぞれの効能や効果を見ていきましょう。
ビタミンB1【疲労回復、糖質の代謝を促す】
ビタミンB1は、乳酸と呼ばれる疲労物質を分解してエネルギーに変える手助けをするので、疲労回復の効果があります。
そのためビタミンB1が不足するとこの乳酸が体内にたまりやすくなり、疲れやすい、疲れが取れにくい、といった症状が表れます。
また糖質の代謝を促す作用もあるので、不足してしまうと糖質を上手にエネルギーにすることができなくなり、余った糖質は体の中で脂肪として蓄積されてしまいます。
つまりはビタミンB1の不足は肥満を引き起こす原因ともなるので、ダイエット中でも欠かさず摂取しておきたい栄養と言えるでしょう。
お粥はつまりご飯(糖質)なわけですから、ビタミンB1をいっしょに摂取したいですね。
葉酸【貧血予防、細胞の合成・修復を助ける】
葉酸はビタミンB群と呼ばれる成分の一種です。
ビタミンB12といっしょに赤血球の合成に関わるので、貧血にならないためにはきちんと摂取しておきたい栄養と言えます。
貧血というと真っ先に思い浮かぶのは鉄不足ですが、葉酸の不足によって起こる貧血は赤血球がうまくつくられないことで起こるものです。
また、葉酸は核酸(DNA・RNA)と呼ばれる、遺伝情報の通りに細胞を作るよう促す物質の合成に関与しているため、正常な細胞を作るには欠かせない栄養素です。
粘膜は細胞分裂が活発な場所なので、葉酸が不足すると口内炎など粘膜に異常が表れるようになります。
なお胎児は成長が著しく、葉酸が多く必要となるので、妊娠前や妊娠中の女性はとくに摂取を意識したい成分と言えます。
カリウム【高血圧・むくみの予防、筋の収縮を正常にする】
カリウムはナトリウムの排出を促してくれるので、血圧の上昇を抑えて高血圧の予防に役立ってくれます。
またむくみは水分が溜ってしまうことで起こりますが、摂取する塩分が多いと身体が体内の塩分濃度を下げるため水分を取り込もうとし、むくみとして表れることがあります。
なのでむくみを予防するためには塩分控えめの食生活を心がけるのが大事となりますが、なかなか難しい場合もありますよね。
このような時は塩分を意識して排出するというのも、むくみを改善する手として有効です。
カリウムには体に摂取しすぎた塩分の排出を促し、水分のバランスを一定に保つ作用があるので、むくみの改善をしたいときはカリウムを積極的に摂取するといいでしょう。
他にもカリウムは筋肉の収縮にも関わる成分なので、不足によって痙攣を引き起こすこともあります。
マグネシウム【丈夫な骨を形成する、精神を落ち着ける効果】
マグネシウムは、カルシウムやリンといった成分といっしょに骨をつくっている栄養素です。
骨に関係する栄養素といえば有名なのはカルシウムですが、マグネシウムも骨に存在していて、弾力性を与えたりしなやかな骨を保ってくれています。
骨や歯にカルシウムが行き着くように調節する作用もあるため、カルシウムを摂る量が増えた場合はマグネシウムの必要量も増えることになります。
またマグネシウムには神経の興奮状態を抑える働きがあるので、イライラを抑制して精神状態を安定させる効果もあります。
なのでマグネシウムが不足するとイライラ感、集中力の低下、抑うつ感といった症状を引き起こす原因になります。
鉄【貧血予防、筋収縮に関与】
言わずと知れた、貧血の予防には必要不可欠な成分です。
鉄はヘモグロビンという血液の赤い色の成分の材料となるので、不足によって血液のヘモグロビンの量や赤血球が減ってしまうのです。
これがいわゆる貧血(鉄欠乏性貧血)であり、集中力が落ちたり頭痛などの症状が引き起こされます。
また、鉄は筋肉の赤色を構成しているミオグロビンという色素の材料にもなります。
ミオグロビンが血液の中の酸素を細胞に取り込むことで筋肉が収縮しますが、鉄が足りないと酸素がきちんと取り込まれず、筋力が落ちたり疲労感といった症状を感じるようになります。
不溶性食物繊維【便秘予防、早食い・食べ過ぎ防止】
食物繊維は不溶性と水溶性に分けられますが、小豆には不溶性食物繊維がとくに多く含まれています。
不溶性食物繊維にはお腹の中で水分を吸収して膨らむ特徴があり、便のかさが増えます。
また、水分を吸うので柔らかい便にしてくれたり、腸の動きを活発にさせるので便がスムーズに排出されるようになります。
したがって不溶性食物繊維の適度な摂取は、便秘の予防・改善に効果的だとされています。
また不溶性食物繊維を含む食べ物は、基本的によく噛む必要性があるものが多いので、早食いや食べ過ぎの防止にも繋がります。
ポリフェノール【アンチエイジング効果、生活習慣病の予防】
ポリフェノールといえば赤ワインが有名ですが、小豆には赤ワインの1.5倍から2倍ほどにもなるポリフェノールが含まれるとされています。
老化というのは活性酸素が細胞を酸化させてしまうことで起こりますが、ポリフェノールにはこの活性酸素の影響を抑える抗酸化作用があります。
そのため摂取することで老化防止につながり、美容を気にする人にとって小豆は素晴らしい食品と言えます。
またポリフェノールの強い抗酸化作用は、動脈硬化などの生活習慣病の予防、シミやシワといった肌の悩みにも役立ちます。
美容はもちろんですが、健康にも大いに役立ってくれる成分です。
小豆粥の美味しい作り方レシピ
ポリフェノールなど水溶性の成分は煮汁の中に溶け出すので、お粥に加えて余さず一緒に頂きましょう。(`・ω・´)
<小豆粥の材料(3~4人分)>
- 小豆(大納言):半カップ
- お米:1合
- 塩:小さじ2
- お餅:3~4切れ
- 小豆のゆで汁・水:6カップ~(1200ml~)
【作り方】
- 小豆を洗ってから、分量外のたっぷりの水と一緒に鍋に入れて火にかけ、沸騰したらお湯を捨てる
- 3カップ程度の水と一緒に再度火にかけ、指で押してつぶれるくらいの堅めに小豆を茹でる(普通の鍋なら20~30分程)
- 小豆を茹でたらゆで汁と分け、お米を洗って水切りしておく
- 土鍋に小豆のゆで汁と合わせて6カップの水と米、茹でた小豆を入れて20分~、お粥を炊く
- 最後、塩を入れて味を調整する
- 焼いたお餅をお茶碗など器に入れておく
- 小豆粥をよそえば完成
お餅は無しでもOKです♪入れると満足感が高くなりますが、お好みでどうぞ~。
今回のレシピは以下を参考にしました。ぜひコチラもどうぞ。↓↓
なお忙しくて中々作れない人にはササッと食べれるレトルトがオススメです。
自分で作るとなれば煮る時間も必要になりますので、こういうのがあると便利ですね♪
小豆粥の味が好きなら、小正月だけでなく普段用として用意しておいてもいいかと思います。(`・ω・´)
とくに自分以外に料理できる人がいないと、風邪ひいたときとか大変ですからね。(´・ω・`)
小正月に小豆粥を食べる意味や由来って?
小豆粥を小正月に食べるという風習がありますよね。
これは、小豆は災いを祓う力があると昔から信じられてきたので、小正月にこの小豆を入れたお粥を食べることで無病息災を願う意味があります。
昔、中国では冬至や正月の15日に疫病や邪気を払うために小豆粥を食べていて、この風習が日本に伝わってきました。
日本でも平安時代には宮中行事となり、正月15日に小豆粥を食べることで、一年間の邪気を祓って、万病を除くと信じられていたようです。
昔から赤というのは魔除けの色として扱われていて、同じように赤色をした小豆も、厄除けや魔除けとして食べられてきたとされます。(*^^*)
また正月15日や冬至以外に、1月7日の七草粥の代わりに小豆粥を食べる地域もあるようです。
小豆粥の効能についてまとめ
小豆にはカリウムや鉄分などのミネラル、アンチエイジング効果が期待できるポリフェノールなどが含まれます。
白いご飯だけのお粥よりも、小豆を入れたほうが栄養価も高くなりますので、ぜひ小正月や冬至などに食べてみてくださいね♪
栄養を摂取できることはもちろんですが、温かいお粥は寒い季節の体を温めてくれるのもメリットかと思います。
今回は小正月に小豆粥を食べる意味もまとめましたが、1月7日だと七草粥ですよね。
七草粥の意味や由来についてはコチラをどうぞ。↓↓
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